震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

義援金の配分

Q: 震災後、連休に入りましたが、自治体による義援金の配分がなかなか進んでいないようですが、何が原因なのでしょうか。

A: 今回の震災に対しては、全国から多くの義援金が寄せられました。

 しかしながら、

 ①被災地の被害が余りにも大きくて、実態の正確な把握が遅れていること、

 ②義援金の配分手続に複数の段階があること

 が遅れている主な原因だと考えられます。

 

Q:配分手続に複数の段階があるというのはどういうことなのですか。

A: 義援金の代表的なものとして、日本赤十字社、中央共同募金会、NHKなどの義援金受付団体に寄せられたものがあります。

 4月6日時点で1283億円が集められており、配分割合決定委員会において配分割合が次のように決められました。

  ・死亡・行方不明者      35万円

  ・住宅全壊・全焼世帯     35万円

  ・住宅半壊・半焼世帯     18万円

  ・原発避難・屋内避難指示世帯  35万円

 この金額は実は被災者に直接渡されるのではなく、上記の配分割合によって算定された上で被災した15都道県に配分されます。

 そして各都道県にも義援金配分委員会が設置されており、地域の被害状況に応じて配分を決めることになっています。

 そしてそこで決められた金額も直接被災者にではなく、市町村を通じて被災者に交付されることになっているのです。

 義援金受付団体、都道府県、市町村という3つの主体が関わって段階的に配分手続が行われているのです。

 

Q:宮城県ではどのような配分になったのですか。

A:上記の義援金受付団体からの第1次配分が156億1168万円と試算されましたので、これを前項の基準に従って配分することになりました。

 5万円から10万円の上乗せも検討されたのですが、被害の全容を把握してから再検討することになりました。

 スケジュールとしては4月20日に市町村に送金され、現在市町村で交付の準備を行っているところだそうです。

 

Q:宮城県に対する独自の義援金もあると聞いたのですが、その配分はどうなりますか。

A:宮城県災害対策本部が受け付けていた義援金も4月8日時点で72億4888万円になっています。

 これについては今後の被害状況の判明に応じて第2次配分の対象とされることになっています。

 またこれらの他に市町村に対する独自の義援金もあり、これも地域の被害状況に応じた形で配分されることになります。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)