震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

資金繰りの悪化

Q:自動車部品の製造を行う工場を経営しているのですが、今回の地震で工場が一部損壊して稼働できなくなりました。

 銀行に対する支払いが来週に迫っているのですが、払えそうにありません。

 どうしたら良いでしょうか。

A:今回の地震後、中小企業、金融庁・日本銀行・経済産業省から金融機関に対して、被災中小企業者の既存債務について、返済猶予をはじめとする条件変更に柔軟に対応するよう要請がなされています。

 銀行に返済を待ってくれるよう連絡すれば、対応してくれる可能性は高いと思います。

 

Q:一時的に返済を猶予してもらったとしても、工場の修繕には費用が必要ですし、現在は売上も止まってしまっているため、近いうちに資金繰りが回らなくなります。何か良い方法はないものでしょうか。

A:金融機関では、他にも被災した中小企業向けに資金繰りを支援する制度を創設していますので、これを利用してみてはいかがでしょうか。

 具体的には、政府系金融機関(日本政策金融公庫及び商工組合中央金庫)が設備資金や運転資金を融資するもの(災害復旧貸付等)や、その他の金融機関から事業再建資金の融資を受ける際に信用保証協会が保証する(災害関係保証)といったものが発表されています。

 また、地元の民間金融機関でも同じような特別金利の災害復旧支援融資を行っているようです。

 

Q:私の工場は近年業績が悪く、担保にするような不動産などもありませんが、それでも融資等は受けられるのでしょうか。

A:もちろん審査はありますが、未曾有の大災害ですから、平常時と同じく考える必要はないと思います。

 現に担保不要と発表している金融機関もあります。

 まずは地域の金融機関の支店に相談してみることをお勧めします。

 なお、政府系金融機関の災害関係保証については原則として罹災証明書が必要となりますし、災害復旧貸付等についても罹災証明書があれば金利等に関して優遇措置があるようなので、市区町村等に申し込んで下さい(「罹災証明書について」の項も参照)。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)