震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

駐車場での事故

Q:地震の時にスーパーマーケットの駐車場に車を停めて買い物をしていたのですが、大きな揺れで、車が大きく後ろに下がってしまい、後ろに駐車していた別の車に衝突して損傷を与えてしまいました。

修理代金として30万円の請求をされています。支払う必要があるのでしょうか。

A:不注意で後ろに大きく下がって相手の車に損傷を与えたような場合には、民法709条の不法行為として損害賠償の責任を負います。

 しかしながら、今回のような震度7というような未曾有の大地震による場合には不可抗力として責任を負わないことになると思います。

 

Q:相手からは、対物保険を使って支払って欲しいといわれているのですが、損害保険会社に問い合わせたところ、支払いができないケースだと言われました。どうしてでしょうか。

A:対物保険を含む自動車保険約款には、他人に損害を与えたとしても保険金を支払わない事由を定めています。

 いわゆる免責事由と言われているものです、地震・噴火・津波も免責事由に入っていますので、保険金の支払いができないのです。

 

Q:相手は車両保険に入っているのですが、そこからも保険金は下りないのですか。

A:やはり車両保険にも免責事由があり、対物保険と同様に地震や津波がそこに入っているので、基本的には車両保険も下りません。

 但し、地震・噴火・津波の場合にも保険金が下りるような地震特約等付の車両保険もあるので、確認してもらう必要があります。

 車両保険から相手方に保険金が下りた場合は、通常は支払いをした保険会社から原因を作った者に求償されるのですが、今回は不可抗力ですので、保険会社は求償できないと思います。

 

Q:立体駐車場に駐車していた友人の車が、地震で前後左右に揺られて、ぶつかり、損傷して50万円の修理費がかかりました。

 友人は駐車場に損害賠償できないかと言っています。

A:立体駐車場に車を停めるのは一種の契約になります。

 契約関係において不注意で相手に損害を与えた場合には債務不履行として損害賠償の義務を負わなければなりませんが、今回の地震は不可抗力ですので、駐車場の責任を追及するのは難しいと思います。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)