震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

住宅の応急修理制度について

Q:今回の地震で家が半壊してしまいました。

 屋根を直すことができれば住むことができるのですが、修理費用が準備できません。

 行政上の制度がありませんか。

A:災害救助法23条8号に規定している「住宅の応急修理制度」を使えるかもしれません。

 この制度は被災者が住み慣れた場所での暮らしを維持することを可能とすると同時に、限りある仮設住宅を有効に利用する目的で作られた制度で、自治体が応急修理の費用を負担してくれます。

 

Q:どのような場合にこの制度を使うことができますか。

A:災害救助法が適用された市町村において、次のような要件を満たせば制度使用ができます。

  ・ 災害により、住宅が半壊・半焼した場合(罹災証明書が必要です)

  ・ 仮設住宅に入居していない方

  ・ 自ら修理する資力のない世帯

 

Q:資力要件としてはどの程度の年収の世帯が対象になるのですか。

A:基本的に世帯全体の年収と世帯主の年齢によって対象が決められます。

 例えば世帯全体の年収が500万円以下であれば、問題なく該当しますが、700万円を超える場合には世帯主が60歳以上の場合に限られます。

 

Q:まずは屋根を直したいのですが、できれば部屋のクロスの補修もお願いしたいのです。

A:この制度は日常生活に必要な最小限度の部分を応急的に修理するもので、より緊急を要する箇所について実施します。

 屋根・柱・床・外壁・基礎といった部分が最優先で、台所やトイレも対象になりますが、クロスのような内装は原則対象外です。

 

Q:修理費はいくらまで負担してもらえるのでしょうか。

A:1世帯あたりの限度額が52万円となっています。まずはお住まいの市町村に応急修理の申込みを行い、その上で業者に見積相談します。

 業者に発注するのは市町村であり、修理費は市町村から直接業者に支払われます。

 

Q:この制度では52万円を超える修理は一切認められないのですか。

A:制度の趣旨からして、応急的なものであることは必要ですが、例えば70万円の修理費を要する修理も全くできないわけではなく、その場合52万円を超える部分は申込者の負担となります。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)