震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

採用内定の取消し

Q:震災の影響で今春採用予定者の内定取消しが多いようです。

 当社も震災の影響を受けて売上が大幅に減少しており、今春採用予定者の内定取消しも検討しています。

A:採用企業側は、震災が起きたからといって、自由に内定取消しができる訳ではありません。

 採用内定通知を出している場合には、実際に働き始める前であっても、既に労働契約が成立していると考えられています。

 そして、その取消しは、解雇の場合に準じて、「客観的に合理的な理由」があり「社会通念上相当」であると認められる場合に限り認められます(労働契約法16条参照)。

 確かに、震災の影響により、経営状況が悪化している企業も多いと思いますが、行政や金融機関などで様々な雇用維持に向けた支援策を提供しています。これらの支援策を利用するなどして、できる限り内定取消しをしないような措置をとることが望まれています。

 また、これらの内定取消し回避のための措置を真摯に検討し(実施できるものについては)実施したか否かが、事後的にその内定取消しの有効性が問題となった場合に考慮される重要な事情の1つにもなります。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)