震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

行方不明者との婚姻関係

Q:津波で流された夫が行方不明のままです。夫との婚姻関係はどうなるのですか。

A:行方不明であってもそれだけでは直ちに婚姻関係には影響しません。

 但し、死亡が現実に確認された場合、認定死亡や失踪宣告がなされた場合にはご主人が死亡したことになりますので、婚姻関係も終了します。

 

Q:私としては、遺体が見つかったわけでもなく、まだ夫がどこかで生きていることを信じていたいので、夫婦のままで夫が帰ってくるのを待ちたいと思うのですが、ダメですか。

A:お気持ちは大変良く解ります、ご遺体として見つかったわけでもありませんからね。

 

Q:失踪宣告は親族が申請しなければ決定されないのでしょうが、認定死亡は官公署が勝手に行ってしまうのでしょうか。

A:官公署が勝手に行うことはないようです。

 災害による死亡認定は、親族などからの死亡認定の願出があること、災害発生から3ケ月以上経過していること、などの要件を具備する必要があるとされているからです。

 

Q:同じように今回の津波で夫が行方不明の友人の場合は、以前から夫婦仲が悪かったようで、これを機会に離婚したいと言っているのですが、できるのでしょうか。
A:
配偶者の生死が3年以上明らかでないときは、離婚原因となります(民法770条1項3号)。

 この場合には調停を経ずに、家庭裁判所に対して、行方不明者である夫を被告とする離婚の訴えを提起することとなります。

 もっとも、離婚する場合には相続は生じなくなりますし、親族との関係も難しいものがありますので、慎重に行動するように伝えて下さい。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)