震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

自動車の水没

Q:昨年の1月にディーラーでローンを組んで車を買いました。

 ところが、今回の地震による津波で水に浸かってしまい、修理不能になってしまいました。

 ローンがまだ残っているのですが、支払わなければならないでしょうか。

A:自動車が壊れて使用できなくなった場合でもローンの残金は支払わなければなりません。

 もっとも、保険でカバーされる場合があるため、契約している保険の内容を確認してみる必要があります。

 

Q:私は車両保険をかけていたので、それでカバーされますか。

A:いえ、一般的な車両保険では、約款上「地震もしくは噴火またはこれらによる津波、あるいはこれらに伴って発生した事故によって生じた損害」については保険金を支払わない、とされています(免責条項)。

 したがって、一般的な車両保険だけでは今回はカバーされません。

 ただし、地震・噴火・津波危険車両損害担保特約という特約があり、この特約に加入していた場合には、保険金を請求できます。

 まずは特約に加入しているかどうかを含め、契約している保険会社に保険内容を確認することが必要です。ただし、付保率は高くないようです。

 

Q:保険でカバーされない場合には、廃車にするしかないと思います。

 廃車手続きは所有者でないとできないと聞きましたが、車検証では所有者が信販会社になっています。

 どのようにすればよいですか。

A:車検証上の所有者が信販会社になっているのは所有権留保といわれるもので、信販会社が代金の支払いを担保するためにローンが完済されるまでは所有権を移転しないのです。

 このような状態で廃車手続きをするためには所有権者の承諾が必要になりますので、信販会社等に相談してみてください。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)