震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

同時死亡した場合の相続関係

Q:津波で夫と義父が亡くなりましたが、どちらが先に死亡したか分かりません。

 夫は義父の財産を相続できるのでしょうか。

A:数人の死亡者のうち誰が先に死亡したのかが分からないときには、同時に死亡したものと推定されます(民法32条の2)。

 そして、同時に死亡した人の間では相続関係は生じないのです。

 したがって、ご主人は義理のお父様の財産を相続しないことになります。

 

Q:私たち夫婦には子供がいるのですが、子供は義父の財産を相続できますか。

A:代襲相続という制度により、お子様は義理のお父様の財産を亡くなったご主人に代わって相続することができます(民法887条2項)。

 

Q:義父が「土地は夫に相続させる」との遺言書を残していたことが判明しました。

 夫は一旦は義父の財産を相続したことになるのでしょうか。

A:同時死亡の推定を受ける者同士においては、遺言の効力は生じません(民法994条1項)。

 したがって、遺言書があっても、それが無かった場合と同様の結果となります。

 

Q:仮に、私たち夫婦が同時に死亡し、かつ子供がいなかった場合は、相続関係はどのようになっていたのですか。

A:同時に死亡した者の間では相続関係が生じない以上、ご夫婦間で相互に相続されることはありません。

 それぞれの財産は、それぞれのご両親やご兄弟などに相続されることになります。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)