震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

避難先・移転先での介護保険利用

Q:私の母は要介護2と認定されて、介護保険で各種のサービスを受けていました。

 今回津波で家も流されてしまい、要介護認定結果通知書も保険証も消失しました。

 どうやってサービスを受ければよいのですか。

A:保険証などを家屋に残したまま避難した方が多いことから、厚生労働省は各自治体に対して、それらの書類が無くても、氏名・住所・生年月日を申し出ればこれまでと同じ内容のサービスを受けられるように通知しました。

 書類が無くても大丈夫です。

 

Q:安心しました。しかし、今後は避難所から別の自治体に移転する予定なのですが、その場合介護保険の利用はどうなりますか。

A:介護保険の利用は基本的に住民票が基準になります。

 従って、別の自治体に移転したとしても住民票を移さなければ、今までどおりの自治体の介護保険を利用してサービスが受けられます。

 

Q:実は私の仕事の都合で、家族みんなで住民票を移して引っ越すことになりそうなのですが、役場が津波の被害で機能していません。住民票が移せますか。

A:総務省が、各自治体に対して、そうした場合には転入先の自治体に氏名・住所・生年月日等を届ければ、住基ネットワークの保有情報を活用して転入できるように通知しています。住民票は移すことができます。

 

Q:住民票を別の自治体に移した場合、介護保険の利用はどうなりますか。

A:先ほどお話ししたとおり、介護保険の利用は住民票が基準になりますので、転入先の自治体の介護保険を利用することになります。

 しかしながら、その場合にあらためて介護度の認定をしてもらうのでは大変な負担ですので、厚生労働省は従来の自治体と連絡を取り合ったり、被保険者から聞き取りをすることで認定が行えるように通知しています。

 こうして認定されれば、従来のサービスを受けることができますね。

 

(関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)