震災法律相談Q&A

2011年3月11日に起きた地震や津波に遭われた方々の力になれればと思います(弁護士法人杜協同)

津波で放置された自動車

Q:津波で街中に自動車が壊れたまま放置されています。

 道路にも公園にも私の自宅の敷地にも壊れた自動車が山積みになり、復旧の支障になっています。

 なんとかならないのでしょうか。

A:津波で流されたまま放置された自動車は復興活動の大きな妨げになっています。

 各自治体では次々にこのような場合の取り扱いを広報しています。

 災害対策基本法64条に基づいて、自動車の所有者に代わって、自治体が撤去し、一時保管するという内容になっています。

 

Q:自治体が撤去するのは、道路や公園だけではなく、私有地内の自動車についても同じでしょうか。

A:先ほどの災害対策基本法64条による撤去は公有地、私有地の別にかかわらず行えると定められています。

 但し、災害復興の目的ですので、道路上が最優先になるという方針のようです。

 道路・公園・水路等からの撤去が終了してから私有地に取りかかることになると思われます。

 

Q:私の自動車も流されて行方不明なのですが、勝手に廃棄されることはないのでしょうか。

A:撤去した自動車は自治体で一時保管します。

 そうした上で、ホームページ、市役所、避難所などに車両番号や保管場所を公示します。

 公示後6ヶ月が経過しても引き取りがない場合には自治体が処分することになります。

 

Q:運搬や保管の費用負担はどうなりますか。

A:自治体でも委託業者に依頼しておりますので、費用は自動車の所有者負担となります。

 引き取りをする場合でも、使えなくなって廃車にする場合でも同様で、1万5000円程度のようです。

 

Q:自宅敷地が後回しになると、手を付けられません。

 ユンボを借りてきて道路に押し出しても良いでしょうか。

A:撤去は行政に特有の権限ですので、私人が勝手にはできないのが原則です。

 しかしながら、復興にどうしても必要な措置であり、車も損傷が酷くて使い物にならないような場合には、道路に押し出すということもやむを得ないと思います。

 

 (関弁連編集の「Q&A 災害時の法律実務ハンドブック」(新日本法規)及び近弁連編集の「地震に伴う法律問題Q&A」(商事法務研究会)を基にして、解りやすく説明しました。)